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羽生結弦と世界選手権(6)17年


羽生結弦と世界選手権(6)17年】ヘルシンキ歓喜 フリーで大逆転V「最高のご褒美」
2021年03月19日 05:30

フィギュアスケート
2017年世界フィギュア、フリーの演技をする羽生結弦(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 フィギュアスケートの世界選手権は24日、スウェーデンストックホルムで開幕する。新型コロナウイルスの影響で無観客に加え、選手や関係者の安全確保のため外部との接触を断つ「バブル」方式で開催。22年北京五輪の出場枠も懸かる大舞台を前に、羽生結弦(26=ANA)の過去の世界選手権を振り返る。 
 【17年フィンランドヘルシンキ

 歓喜への伏線は、1カ月前から始まる。新たな武器4回転ループを世界初成功させ、GPファイナル史上初の4連覇を達成。順調なシーズンだったが、四大陸選手権は2位に終わっていた。徹底的な通し練習で演技やジャンプを見直し、確かな自信を胸に開幕を迎えた。

 それでも、SP「レッツ・ゴー・クレイジー」で予想外の結果が待っていた。4回転サルコーからの連続ジャンプ。サルコーの着地でバランスを崩し、続く2回転トーループは得点に認められず。自己ベストを大きく下回る98・39点で5位だった。「非常に悔しいです…。すみません。悔しいです」。率直な言葉が口をついたが、必死に切り替えた。

 フリー「ホープ&レガシー」は、羽生結弦の真骨頂だった。ループ、サルコー2本、トーループの4回転4本を次々と決めた。力強く、そして美しく舞い、最後は誇らしげな表情を見せた。「このフリーは最高のご褒美だと思います」。15年GPファイナルで出した自身の世界歴代最高記録を3・72点更新する223・20点。キス&クライでは涙を流した。

 「ここまで凄く怖かった」。第一人者ゆえの重圧を解き放ち、合計321・59点のシーズンベストで大逆転に成功。3年ぶり2度目の頂点に返り咲いた。新伝説を刻んだヘルシンキ。22歳の王者は1年後、平昌五輪で歴史的偉業を成し遂げることになる。